平屋の売却について解説!売却のコツやアピールすべきメリットなど
こんにちは。栃木県・地域専門の不動産売買専門店「イエステーション」の土屋です。
「所有している平屋を売りたいけれど、売却しやすいのだろうか?」
そんな疑問をお持ちではないでしょうか?
結論からいいますと、平屋は一般的な2階建ての戸建てに比べて、やや売れにくい側面もあります。
そこで今回は、平屋の売却を少しでもスムーズに進められるように、売却のコツやアピールすべきメリットを解説します。
注意点もあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

平屋は売却しやすい?売却しづらい?
平屋とは、1階建ての住まいのことです。
階段がなく、すべての部屋や設備が1つのフロアに集約されています。
結論から先にいいますと、平屋は一般的な2階建ての一戸建て物件と比べると、売却がやや難しいかもしれません。
理由としては、下記のようなデメリットを、買い手が感じる可能性があるからです。
<買い手が懸念しやすい平屋のデメリット>
- プライバシーを確保しにくい、防犯上の懸念を招きやすい
- 水害時に全フロアが浸水するおそれがある
- (同じ敷地面積の2階建てと比較して)部屋数や収納スペース少ない可能性がある
- 固定資産税など税金の負担が増えてしまう
- 日当たりや風通しへの悪影響がある
平屋はワンフロアのため、窓越しに家の中が見えてプライバシーを確保しにくい上に、水害時には上の階に避難できず被害を受けやすいといったデメリットがあります。
防犯面では、「空き巣などの侵入経路となりやすいのでは?」と不安に感じてしまう人もいらっしゃるかもしれません。
また、同じ敷地面積に家を建てた場合、2階建てと比較すると、床面積(居住スペース)が狭くなりやすい傾向も。
住宅密集地では特に、周囲の2階建てや背の高い建物に囲まれた場合、日当たりや風通しが悪くなってしまう懸念もあります。
平屋で十分な居住スペースを確保するには広い土地が必要になるため、管理や税金の負担を心配する買い手もいるでしょう。
平屋をできるだけ高く売却するコツ
平屋は売却しづらい面もありますが、工夫次第で高く売れる可能性もあります。
主な売却のコツを4つ、ご紹介していきましょう。
コツ1|複数の不動産会社に査定を依頼する
平屋を高く売却するためには、複数社に査定を依頼することが大切です。
一括査定サービスなどを利用して、複数社の査定を比較することで、市場での適正価格(相場)に基づいた売り出し価格を設定できるからです。
買い手は購入の予算を、相場を参考に設定することが多いため、適正価格で売り出すことで、購入候補(予算内)に入る可能性が高まります。
コツ2|売り出し前に修繕やリフォームを行う
「平屋の築年数が古い」「見た目が劣化している」という場合は特に、売り出し前に適切な修繕やリフォームを行えば、より高い価格で買い手が見つかる可能性があります。
「購入後にすぐに住めそう」「修繕コストを支払う必要がなさそう」と買い手に印象付け、購入意欲を高めることができるからです。
とりわけおすすめなのが、水回り設備のアップグレードや、破損の修繕といった、買い手の好みに左右されにくい部分の改善です。
間取りや内装のリフォームは、「自分でDIYしたい」という買い手も多いため、快適性や耐久性など、基本性能を高める改修をしておくと、喜ばれやすいでしょう。
コツ3|建物を解体して更地で売却する
建物が古く状態が悪い、居住用としての資産価値が低いと判断されるなら、解体して土地のみで売却するのも、高く売るための選択肢の一つといえます。
土地の立地が良い場合は特に、解体したほうが売り物件として価値が上がるケースもあります。
平屋の敷地は広めであることが多いため、更地にすれば新築用地としての可能性が高まり、購入希望者の選択肢が増えます。
とはいえ、解体には費用がかかりますし、必ず売却金額で回収できるとは限りません。
不動産会社と解体の可否をよく相談するなど、慎重に検討することが大切です。
コツ4|売却のターゲットを絞る
平屋のメリットをアピールしやすいターゲットに絞って、売却活動を進めるのも効果的です。
次のブロックでご紹介しますが、平屋の特徴には、子どもや高齢者が住みやすいメリットがあるからです。
また、木造平屋の佇まいは、古民家のような趣のある家に住みたいという人にも、魅力的に感じる人もいるでしょう。
<平屋におすすめのターゲット例>
- 子どもや高齢者のいるご家庭
- 古民家のような趣のある家に住みたい人(DIY希望者も含む)
- 老後の住み替え先を探している夫婦・単独世帯
需要に合致すれば、高額で売れる可能性も高まるでしょう。
売却時にアピールしたい平屋のメリット
平屋を売却する際は、次のメリットを積極的にアピールすることで、買い手の需要に応えられる、魅力的な物件として印象付けられるでしょう。
- 子どもや高齢者も安全に暮らしやすい
- 生活動線をコンパクトに整えやすい
- 家族間のコミュニケーションが取りやすい
- 強風や地震時の揺れに影響を受けにくい
平屋の大きな特徴は、階段がないことです。
間取りにもよりますが、夜間のトイレや日常の移動時における階段の上り下りが不要で、階段からの転落やつまずきといった事故のリスクがないという点がメリットとなるため、売却時の大きなアピールポイントになります。
また、すべての部屋がワンフロアに集約されているので、「1階のスペースだけで小回りの利く暮らしがしたい」という人にもおすすめしたい物件といえます。
例えば、「現在の家では広すぎる」と感じている単身者や夫婦2人暮らしの方に、「ちょうど良い居住スペースの家」として提案できます。
加えて、リビングダイニングを中心とした間取りであれば、家族が自然に顔を合わせやすい環境を生み出します。
例えば、2階建ての場合、親が1階で料理をしている際に子どもが2階で宿題をしていると、声をかけづらいことがあります。
しかし、平屋ならその心配はありません。
「親が家事をしながらでも、子どもの様子を見守りたい」というニーズを持つ家庭には、特に魅力的に映るでしょう。
最後に、平屋は建物の高さが低いため、強風や地震の際に揺れの影響を受けにくいという利点もあります。
さらに、平屋は避難経路が確保しやすく、災害時に素早く屋外へ避難できる点は大きな強みです。
平屋の売却で注意すべきポイント

平屋の売却で注意すべきポイントとして、次の3つをご紹介しましょう。
- 売却時に発生する費用を把握しておく
- 二世帯住宅を平屋にする場合は「完全分離型」がおすすめ
- 早期売却を目指すなら「不動産買取」の検討をする
まず、平屋に限ったことではありませんが、売却には印紙税や登録免許税、売却益が発生した場合は、譲渡所得税といった税金を支払う必要があります。
仲介手数料のほか、リフォームや修繕、解体をする場合は、各費用の負担も考慮しなければいけません。
事前にどのタイミングでどんなお金を準備しておく必要があるのか知っておくと、スムーズに売却が進められるでしょう。
費用と発生するタイミングは「不動産売却の費用はどのくらい?内訳ごとの目安や安く抑える方法も!」で詳しくご紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。
続いて、平屋の敷地や、家そのものの居住スペースが広い場合は、二世帯住宅用にリフォームしようと検討されることもあるでしょう。
その場合は、2つの世帯の居住スペースが完全に分かれた「完全分離型」にすることをおすすめします。
住空間や設備の一部を共有する「一部共用型」や、建物全部(住空間や設備のすべて)を共有する「完全同居型」の場合は、プライバシーの確保がしづらいなど、世帯間の関係性によってはストレスの原因になる場合も。
完全分離型であれば、他の世帯が居住していてもマンションの隣部屋のように、各世帯が独立して生活しやすいですね。
家族や友人、親戚などと適度な距離を保つこともできますし、賃貸やシェアハウスとしても活用しやすい利点があり、購入者層を広げられるでしょう。
二世帯住宅の種類については、「二世帯住宅は売却できる?二世帯住宅の種類や売却の流れやコツを紹介」で詳しくお伝えしていますので、あわせてご覧ください。
最後に、「高く売るよりも早期売却したい」という場合は、仲介で買い手を探すのではなく、不動産会社に直接売却する「不動産買取」をおすすめします。
買取額は、仲介での売却価格よりも下がる傾向にあるものの、早く現金化できます。
相続財産を早く処分したい、住み替え先の購入資金にしたいという方は、ぜひ検討してみてくださいね。
そのほか、売却の注意点は「不動産売却の契約の注意点とは?売却の流れもあわせてチェック」でご紹介しています。
平屋の売却時はメリットを活かして、ターゲットに向けて適切にアピールしよう
平屋とは1階建ての住まいであり、一般的な2階建ての家と比べると、やや売却しづらい面があります。
しかしながら、階段がないため子どもや高齢者が安全に暮らしやすい、生活動線がコンパクトになる、家族間のコミュニケーションがとりやすいといったメリットも。
こうした平屋のメリットが魅力的に映るターゲットに向けて適切にアピールすることで、需要にうまく合致すれば、高く売れる可能性が高まるでしょう。
売り出し前に修繕・リフォームをしたり、建物が古い場合は解体して更地で売ったりする工夫も方法も効果的です。
さらに、早期売却を目指すなら、仲介ではなく、不動産会社に直接売却する「不動産買取」を検討してみましょう。
栃木県で不動産の売却を検討している方は、栃木県・地域専門の不動産売買専門店「イエステーション」に、ぜひご相談ください。

那須塩原店 土屋 清
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