不動産売却のコツ

自主管理マンションが売れない?売りづらい理由と売りやすくするコツ

こんにちは!栃木県・地域専門の不動産売買専門店「イエステーション」の土屋です。

 

自主管理マンションとは、すべてのマンションの管理業務を、住民たち自身で行っているマンションを指します。

 

売却を検討中の方には、「自主管理マンションは売れないと聞いたことがある…」と不安に感じる方もいるのではないでしょうか。

 

そこで今回は、自主管理マンションが売れないといわれる理由を徹底解説。

売りやすくするにはどうすればいいか、方法もあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

マンション

 

 

自主管理マンションとは?

分譲マンションの購入者は区分所有者となって、「管理組合」と呼ばれる団体を構成することができます。

管理組合は、集会を開いて管理規約を定め、管理者を置いてマンションの管理をしますが、実際の業務は、外部の管理会社に委託することも可能です。

 

自主管理マンションとは、管理形態の区分において、業務を外部に任せず、実際の管理業務を住民たち自身で行っているマンションのことを指します。

 

マンションの管理業務とは?

マンションの管理業務は多岐におよびます。

大きく分けると、会計や出納業務、マンションの維持・修繕に関する対応です。

 

敷地内の清掃や保全、ゴミの処理をしたり、修繕箇所があれば直したり…。

修繕の履歴を記録し、必要になれば情報を開示できるよう、書類の保存も重要な仕事です。

 

運営に関わる管理費、修繕積立金の徴収・運用など、お金に関する業務も含まれます。

 

自主管理マンションとはどのようなマンションに多いのか

昭和58年(1983年)に「建物の区分所有等に関する法律」の改正がされ、管理組合の設置について追記されたことから、一般的には管理組合による管理が行われています。

 

しかし、改正前にすでにあったマンションの場合、管理組合や外部に業務を任せるといった考え方もなかったことでしょう。

 

そのため、自主管理マンションは、改正以前に建てられた、築年数が古いマンションであることが多いのです。

 

 

自主管理マンションが売れないといわれる理由

自主管理マンションが売れないといわれる理由として、住民たち自身で管理していることによる、管理状況への不安感が挙げられます。

実際に入居してみないと実態がわからないという不透明さも、理由の一つでしょう。

 

では具体的に、買い手は自主管理マンションのどのような点を不安だと感じているのでしょうか。

 

不安要素①:管理組合は機能しているのか?

外部に管理を委託しているマンションとは異なり、自主管理マンションの場合は、管理組合があるかどうか、あったとしても機能しているかがわかりにくいです。

管理組合がない(機能していない)場合、マンション全体の管理・運営ができません。

 

また、管理組合がなければ、管理・運営のルールとして「管理規約」もない場合がほとんどです。

規約がなければ、階段や廊下といったマンションの共有部分でトラブル・事故が起こったとき、適切に対処できず、日常生活に支障をきたす恐れがあります。

 

入居後に問題が発生しても上手く対応できない不安感があり、購入を避ける買い手は多いでしょう。

 

不安要素②:会計業務は適切に行えているのか?

マンションの住民が管理業務を行うため、自主管理マンションにはランニングコストを低く抑えられるという利点があります。

 

しかし、裏を返せば、徴収した管理費・共益費や修繕積立金など、お金をきちんと管理・記録しないと、何に使ったかわからない状態に…。

 

また、収支計画書や予算案の作成も行わなくてはならないので、専門的な知識がないと、収支が上手くやりくりできないといった問題も想定されるでしょう。

 

不安要素③:長期修繕計画がなく、資産価値が保てないのではないか?

マンション管理業務の一つに、長期修繕計画の作成・実施があります。

長期修繕計画とは、マンションの資産価値を保つために、12〜15年周期で行う、大規模な修繕工事の計画です。

 

管理組合がない、管理規約がない、といった自主管理マンションの場合、長期修繕計画もないケースが多いでしょう。

日常的な修繕についても、あまり積極的ではない場合があります。

 

建物は年を経るごとに劣化し、不具合が発生することも少なくありません。

長期修繕計画がないと、劣化スピードを食い止めることもできず、資産としての価値を維持できなくなってしまうのです。

 

マンションの大規模修繕については、「マンション売却は大規模修繕前が良い?売却前に確認すべきポイントも」にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

 

不安要素④:住宅ローンが受けられないのではないか?

住宅ローンを融資する金融機関は、担保とする不動産の判断基準として、長期的な資産価値の維持ができるかどうかを重要視しています。

そのため、ローン審査の際、管理が適切に行われているかを証明する、管理規約(適宜更新されたもの)や、修繕の履歴、長期修繕計画などの書類提出を求めます。

 

管理組合がないと必要書類が用意できず、金融機関にとって実態を把握しづらいため、審査に通りにくい傾向があります。

 

住宅ローンを受けられないと、現金一括で払うか、ほかの金融機関で借入することになるでしょう。

審査通過が不安な点は、購入希望者にとって大きなマイナス要素といえます。

 

 

売れない自主管理マンションを売りやすくするには

HOW

売れないといわれる自主管理マンションを売りやすくするには、買い手の不安要素を取り除く必要があります。

つまり、管理組合を構成して、管理規約を作り、管理体制を適切に機能させることが大切です。

 

きちんと管理・維持できていると証明できれば、住宅ローンも組みやすく、買い手の購買意欲の上昇も期待できます。

 

まずは管理組合を構成しよう

購入してから一度も集会(総会)が開かれていない、修繕積立金が徴収されていないといったマンションは、管理組合がない可能性があります。

 

組合を新たに設置するには、管理規約を作り、組合の設立総会を開催します。

すでに規約があるケースもあるので、分譲した不動産会社などに確認しましょう。

 

規約があれば、定められた管理者に設立総会の開催を要請します。

規約がなければ、区分所有者の5分の1以上、あるいは議決権の5分の1を持つ人が集会を招集できます。

区分所有者、あるいは議決権所有者の各4分の3以上の決議によって、管理組合規約の設定が可能です。

 

管理組合の組成は、法律知識も必要になるため、不安な場合は、マンション管理士など専門家に相談することをおすすめします。

 

管理体制を整えよう

管理組合があっても、高齢化などを理由に、実際には機能していない場合もあります。

 

不安要素の一つとして、住宅ローンが受けられない可能性をお伝えしました。

金融機関から提出を求められる書類は、いずれもしっかりと管理されていないければ用意できない書類です。

 

管理規約は適宜更新されているか、管理費や修繕積立金はきちんと戸別に収納され、運用されているかなど、マンションの実態が外部にもわかるよう整える必要があります。

 

また、閲覧を求められたときに対応できるよう、設計図や仕様書、修繕履歴や報告書など、マンションに関わる情報を適切に保存することも大切です。

 

長期修繕計画を立てて、実施に備えよう

買い手にとって、購入したマンションの資産価値を保てるかは重要なポイントです。

 

長期修繕計画は、建物や設備の劣化を抑え、機能を維持するために行われます。

計画がない場合は作成し、5年に一度ほど見直して、精度を保ちましょう。

 

注意点として、計画作成とともに修繕積立金の設定をし、マンションの住人(区分所有者)から徴収しなければなりません。

 

住民への負担が増えることでトラブルが発生する恐れがあるので、専門家に相談しつつ、慎重に進めていきましょう。

 

 

自主管理マンションのすべてが売れないわけではない

自主管理マンションが売れないといわれる理由は、マンションの実態がわからず、買い手にとって不安要素があるからです。

 

管理組合がない、あっても機能していない、会計業務が不透明である、長期修繕計画が作成されていない…。

管理・維持の体制が整っていないと、長期的な資産価値の維持ができないと判断され、住宅ローンが受けられないケースもあります。

そうした不安が、買い手の購買意欲を下げ、売りづらくなってしまうのです。

 

売れない自主管理マンションを売りやすくするには、管理組合をきちんと機能させ、マンションの実態がわかる体制を整える必要があります。

 

長期修繕計画を新たに作成すると住民への金銭的負担も増えるので、専門家の助言を受けるなどして、慎重に進めていくことが大切です。

 

栃木県で不動産の売却を検討している方は、栃木県・地域専門の不動産売買専門店「イエステーション」に、ぜひご相談ください。

自主管理マンションが売れない?売りづらい理由と売りやすくするコツ

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