不動産の販売活動とは?種類や種類別のメリット・デメリットを解説
こんにちは。栃木県・地域専門の不動産売買専門店「イエステーション」の土屋です。
不動産売却を検討中の場合、「不動産会社が行う販売活動とは、具体的にどのようなことをするのだろう」と、内容や種類が気になっていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。
また、「販売活動の種類によってメリット・デメリットに違いがあるのだろうか」という疑問もあるでしょう。
そこで今回は、不動産の販売活動に焦点を当て、その種類や、メリット・デメリットを解説していきます。
不動産会社に販売活動を依頼する際の注意点もあわせてご紹介しますので、ぜひご参考にしてください。
不動産会社が行う販売活動の種類
一般的な不動産会社が行う販売活動の種類は、大きく次の3つに分けられます。
- 物件情報を広告する
- 店の顧客に物件情報を紹介する
- 購入検討者に内覧してもらう
「新しくこんな物件が出ましたよ」と不動産購入に興味がある人に情報を伝え、実際に訪れてもらい、売買契約の締結へとつなげる流れです。
それぞれ具体的にどのような活動を行うのか、内容をご紹介しましょう。
物件情報を広告する
物件を売るにはまず、「これからこちらの物件を売り出します」という情報を広く告知する必要があります。
具体的には、次のような活動を行い、集客を図ります。
- 指定流通機構「レインズ」へ掲載する
- 不動産ポータルサイト(検索サイト)へ登録する
- SNSで発信する
- 自社サイトに掲載する
- チラシをポスティングする
- 新聞折込広告を出す
- 住宅情報誌に掲載する
レインズとは、不動産会社専用の不動産情報の登録・検索サイトです。
レインズに土地や建物の情報を登録することで、全国の不動産会社に物件情報を共有できます。
不動産ポータルサイトや自社サイトと異なり、一般にはアクセス権がなく、購入希望者は、不動産会社を通して閲覧できる仕組みとなっています。
チラシのポスティングとは、エリアを回り、一軒一軒のポストへチラシを投函することです。
一般的な不動産会社の多くは、上記のようなインターネット掲載と、チラシや新聞広告、住宅情報誌など、物理的な広告媒体への掲載を、物件のターゲットに合わせて併用しています。
店の顧客に物件情報を紹介する
広告以外の方法としては、店に訪れた人や、既存の顧客への情報提供があります。
店頭に「新着物件情報」としてポスターを掲示する、ファイルに綴じるといった手段で閲覧してもらったり、営業担当者が直接ご紹介したりします。
また、売却物件が、店舗の既存顧客の希望条件に一致する場合は、メールや電話で連絡を入れます。
購入検討者に内覧してもらう
広告の結果、問い合わせにつながれば、内覧してもらう流れとなります。
「売り出し中の物件を一度見てみたい」などと問い合わせてきた人に、現地案内をしたり、より多くの購入検討者が訪れやすいよう、オープンハウス(内覧イベント)を主催したりします。
不動産の販売活動ごとのメリット・デメリット
仲介を依頼する場合、販売活動は不動産会社が主導しますので、売り主側が「ポータルサイトへの登録方法や、広告の出し方がわからない…」などと心配される必要はありません。
ただし、販売活動によってメリット・デメリットがありますから、それを踏まえて不動産会社選びを行うのがおすすめです。
売り主としてぜひ押さえておきたい部分に焦点を当て、ご紹介していきますね。
インターネットを利用した広告のメリット・デメリット
不動産ポータルサイトや自社サイト、SNS発信といった方法で物件情報を掲載するメリットは、不特定多数の人に閲覧してもらいやすいことです。
スマートフォンの普及に伴い、インターネット検索の利用者が増える今、「不動産を探している人全般」に向けて発信できる利点は大きいでしょう。
しかし、広く集客しやすい媒体であればこそ、掲載される情報は膨大で、競合に埋もれてしまう可能性も。
知名度が高い広告媒体を選び、複数サイトに掲載するほうが有利だといえます。
不動産会社を選ぶ際には、なるべく多くの媒体を採用している会社を選ぶと、閲覧数アップにつながりやすいでしょう。
物理的な媒体を利用した広告のメリット・デメリット
チラシのポスティングや新聞折込、住宅情報誌などを利用した広告は、特定のエリアに絞って、地域に住む人にアピールしやすいメリットがあります。
特に住宅情報誌の場合は、情報を購入するほど物件探しに意欲的である人によりアプローチしやすいといえるでしょう。
しかし、インターネットに比べると情報提供のエリアが限られるので、事前に「どのエリアにアピールするのか」ターゲットをよく検討してから広告を出す必要があります。
広告の反響効果を上げるには、物件の所在地エリアや、物件の種類を得意とする不動産会社に依頼することが重要です。
地域情報に詳しく、取引実績も豊富であれば、すでに顧客がいる可能性も期待できます。
購入検討者に内覧してもらうメリット・デメリット
内覧は、内覧者が物件を訪れ、外観や周囲の環境、建物の内部や設備の状態、居心地など、広告情報だけではつかめない部分を実際に体験できるメリットがあります。
ただし、良くも悪くも内覧者の印象に大きく影響しやすいため、掃除の徹底、不具合があれば修繕をするなど、見栄え良く整える手間がかかります。
どう進めていけば良いかわからない、と悩むこともあるかもしれません。
内覧に向けて準備を進める際、信頼できる不動産会社を選んでおけば、リフォームや修繕が必要かどうかなどといったアドバイスを求めやすいでしょう。
査定の際に質問し、親身になって丁寧に答えてくれるか、対応の様子も確認しておくと、信頼できる不動産会社選びの判断材料になりますよ。
不動産会社に販売活動を依頼する際の注意点
最後に、不動産会社に販売活動を依頼する際の注意点を2つご紹介します。
1つ目は、不動産会社に販売活動を頼む際は、「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」の媒介契約のうち、1つを選ぶ必要があり、種類によって特徴が異なることです。
レインズに物件情報を確実に登録してもらいたい場合は、専属専任媒介契約か専任媒介契約を選びましょう。
一般媒介契約には、不動産会社にレインズ登録の義務がないからです。
また、販売活動をプロに任せ、手厚いサービスを受けたい場合も、専属専任媒介・専任媒介契約のどちらかがおすすめです。
自分でも買い手を探す場合は、専任媒介契約がぴったりといえます。
不動産選びをじっくりされたい場合は、まずは一般媒介契約を結び、同時に複数社に売却を任せる形を選ぶのも良いでしょう。
各媒介契約の特徴や選び方は、下記のコラムで詳しくご紹介していますので、ぜひあわせてご参考にしてください。
不動産仲介とはどんな仕組み?流れや仲介手数料の目安などを解説!
媒介契約にはどんな種類がある?種類ごとのメリットデメリットを解説
2つ目にご注意いただきたいのは、広告費が自己負担となるケースがあることです。
基本的に広告費は不動産会社側が負担しますが、以下のパターンでは、依頼者側に支払うよう請求される可能性もあります。
- 全国紙などへの大型広告・テレビ広告など高額な広告を依頼した場合
- 依頼者側が広告媒体の追加を依頼した場合
- 媒介契約を途中解約した場合
特別な宣伝を頼んだり、「AサイトだけじゃなくBサイトにも掲載してほしい」と追加広告を頼んだりすると、別途料金とみなされる場合があるのです。
査定時に「通常どこの広告媒体を利用しているか」確認しておくと良いでしょう。
また、契約期間満了までに解約した際も、販売活動にかかった費用を請求される恐れがあるのでご注意くださいね。
詳しくは下記のコラムで解説しています。
不動産売却の広告料は誰が負担?広告の種類や効果的に出すコツも紹介
不動産の販売活動をうまく進めるのが売却成功のカギ
不動産会社が行う販売活動は、物件情報の広告や既存の顧客への紹介を行い、内覧につなげる流れが一般的です。
販売活動は基本、不動産会社が主導しますので、メリット・デメリットを把握し、不動産会社選びに役立てることが不動産売却成功のカギといえるでしょう。
例えば、インターネット広告は掲載するサイトの知名度などに閲覧数を左右されやすいので、複数の広告媒体を利用している不動産会社をおすすめします。
新聞折込の場合は、地域に詳しく、売却物件の種類を得意とする不動産会社ほど、どのエリアに広告を出すと反響を呼びやすいかの判断がうまいでしょう。
追加で広告を依頼すると別途料金がかかる場合があるため、査定時に「通常利用している広告媒体は何か」確認しておくのがおすすめです。
栃木県で不動産の売却を検討している方は、栃木県・地域専門の不動産売買専門店「イエステーション」に、ぜひご相談ください。
那須塩原店 土屋 清