離婚する場合、共有名義の住宅ローンどうすれば良い?問題点や売却方法
こんにちは!栃木県・地域専門の不動産売買専門店「イエステーション」の土屋です。
離婚するときに夫婦で購入した家を持っている場合、話し合いの結果家を売却することになったけれど「住宅ローンが残っているしどうしよう…」と、不安になる方もいらっしゃると思います。
また、売却はせずにどちらかが住み続ける場合にも、家の名義が共有名義になっているとどんな問題が起きるのか、今後の家のことについて悩むことが多いと思います。
今回は離婚する場合の共有名義の住宅ローンについての問題点や、売却方法について紹介していきたいと思います。
離婚時に住宅ローンが共有名義のままだとこんな問題がある!
離婚をするときに住宅ローンを共有名義のままにしておくと、離婚後に様々な問題が起こる可能性があるため、あまりオススメはできません。
具体的にどのような問題が起こるのか、説明していきたいと思います。
スムーズに家を賃貸・売却できない
離婚後にどちらとも家に住まない場合、住宅ローンが残っていると家を賃貸にすることが基本的にはできません。
また、共有名義のままだと、家を売却したいときに相手の承諾が必要になります。
相手がなかなか承諾してくれないときや話し合いで意見がまとまらなかった場合、トラブルに発展しやすいため注意が必要です。
後から共有名義を解消する際や相続時に問題が起きやすい
離婚後に家の共有名義を解消したい!となっても、住宅ローンが残ったままだと名義を変更することが基本的にはできません。
その際に離婚してから数年経っていると、相手と連絡を取れなくなってしまい手続きが難しくなる場合もあるので気をつけましょう。
また、共有名義のままどちらかが亡くなった場合、共有持分を亡くなった側の遺族が相続することになりますが、相続人が多いほどややこしくなってしまいます。
亡くなった側に別の配偶者と子供が3人いた場合はその4人+元妻もしくは元夫で5人が共有名義人になるということです。
その場合に売却するとなると4人の承諾が必要なため、手続きが複雑になります。
離婚した後の相手の返済状況がわからない
住宅ローンが残っているとお互いにローンを支払い続けなければなりません。
しかし、離婚後は相手の支払い状況は確認する方法がないので、支払いが続けてくれていなかった場合に、保証人になっていると金融機関から返済を求められたり、最悪の場合は競売になったり物件を差し押さえられたりする危険性があります。
また、離婚した相手と今後関わるのが嫌だと考えている方は、こういった点で関わることが出てくる可能性があるため、共有名義にしておくことは避けた方が良いでしょう。
共有名義の住宅ローンは離婚する場合どうすれば良い?
離婚する場合、共有名義の住宅ローンはどうすれば良いか、共有名義を解消する方法について紹介していきたいと思います。
住宅ローンを完済するか借り換えを検討する
共有名義にしている場合、夫か妻のどちらか一方の単独名義にしたくても、ローンが残っている場合には名義変更ができません。
住宅ローンが残りわずかな場合は貯金を切り崩すか車など売却して、お金を工面してローンを完済する事が理想です。
それが難しい場合にはローン借り換えをなどを利用して一度完済し、新しい住宅ローンの名義を全てもう片方へ変更する方法もあります。
もしどちらかが立て替えた場合は、相手が支払わなくなる可能性もあるため、離婚協議書に具体的な金額を記載しておきを公正証書としておく必要があります。
家を売却し家の共有名義を解消する
離婚するときに自宅を売却する場合は、ローンの残高と家を売却する価格の差によって対応が変わってきます。
アンダーローン、オーバーローンそれぞれの場合の売却方法を説明していきます。
アンダーローンの売却方法
アンダーローンとは、家を売却する価格より返済していく住宅ローンの残高が下回ってる状態のことです。
アンダーローンの場合、家を売却することにお互い同意していれば、その売却金額を使って住宅ローンを完済することができます。
また、一般的には売却金額の残りは「財産分与」として夫婦で話し合い、分け合うケースが多いです。
オーバーローンの売却方法
オーバーローンとは、家を売却する価格より返済していく住宅ローンの残高が上回っている状態のことです。
家を売却しても住宅ローンが完済することができないと、借りている銀行から抵当権が解除してもらえないため自宅を売却することができません。
住宅ローンの残高の差額分を、貯金を切り崩すか親族からお金を借りるなどして現金を用意し、繰越返済で埋めることができれば売却することが可能です。
あまりにも差額分が大きい場合には、しばらく返済を続けてアンダーローンになるのを待つか、任意売却という形をとる方法があります。
任意売却とは、金融機関の承諾した代金で家の抵当権を外して売却してもらい、売却代金で賄えなかったローンの残債を金融機関と相談して返済していく方法(分割もOK)です。
離婚後も継続して暮らしたい場合
自宅を売却せずに、共有名義人の妻や夫のどちらかが住み続ける場合は手続きは不要です。
そのままお互いに住宅ローンの支払いを続けていれば特に問題はありません。
しかし、離婚後に相手が支払いをしてくれなくなったり、自分自身が仕事を辞めることになって支払いが難しくなるという可能性もあります。
状況が今後も安定している保証はありません。
住宅ローンが残っている家に住み続ける場合には、将来の状況など万が一の住まいのこと考えた上でお互いに話し合う事が大切です。
どちらかが連帯保証人となっている場合はどうなる?
自宅に住宅ローンがある場合には共有名義の他に「連帯保証」という借り方があります。
夫婦のどちらかが住宅ローンを借りた形になるので、名義人は借りた本人のみで返済義務は借りた本人が追う形に。
借りた名義人が返済ができない場合には連帯保証人に返済義務が生じます。
離婚後に仕事の収入が減ったなどの相手の環境や状況の変化により返済が滞ると、連帯保証人になっている方が支払いをしなければいけません。
離婚をしたからと住宅ローンの連帯保証人を解消するのは難しいです。
離婚した相手の保証人になっている場合には将来のリスクが高く、トラブルに巻き込まれる可能性もあるため、代理の連帯保証人を立てて外れられるかどうか借りている金融機関に相談してみましょう。
住宅ローンの借り換えをし、債務者単独のものにする方法もありますが、夫と妻との収入を合わせてぎりぎりでローンを組んでいる場合は難しいことが多いです。
または売却をしてしまう方法になりますが、共有名義と同じくオーバーローンの場合は残りを持ち金で返済するか、任意売却をするかという選択肢になります。
離婚を決めたら共有名義の住宅ローンは早めに対応を
離婚をする事が決まったら、まずは家の名義や住宅ローンの名義がどうなっているのかしっかり確認する事が大切です。
また、離婚してから住宅ローンの共有名義を変更するのはトラブルの元になるので、離婚前や離婚時に単独名義に変更したり家を売却することを検討してみましょう。
家を売却することになった場合には、現在の家の売却価格を複数の不動産会社に査定してもらい事前に売却価格を知っておくと、具体的な話を進めるときにもスムーズになります。
栃木県で不動産の売却を検討している方は、栃木県・地域専門の不動産売買専門店「イエステーション」にぜひご相談ください。
那須塩原店 土屋 清