不動産の一括査定にデメリットはある?失敗回避のポイントをチェック!
こんにちは!栃木県・地域専門の不動産売買専門店「イエステーション」の土屋です。
所有する不動産の売却を考えるなら、まず行いたいのが不動産査定。
なかでも不動産一括査定は、基本無料で利用できて、複数の不動産会社にまとめて査定依頼ができる便利さがあります。
気軽に使える一方で、デメリットはないのか気になる方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は不動産一括査定のデメリットを、解決策やメリットとともに解説!
一括査定で失敗しないポイントもご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
不動産の一括査定とは?その方法からチェック
不動産一括査定とは、所有する不動産の情報を入力し、複数の不動産会社へまとめて査定の依頼ができるウェブサービスのこと。
基本的に費用をかけず利用ができ、査定額に納得がいかなければ契約する必要もないため、「うちっていくらかな?」と気軽に利用できます。
では、不動産一括査定の詳しい方法や、一括査定以外の査定方法についてもお伝えしていきましょう。
不動産一括査定の流れ
不動産一括査定の依頼の流れは、次の通りです。
- サービスを行っているウェブサイトを訪問
- 所持している物件情報の入力
- 電話番号・メールアドレスなど連絡先の入力
必要な物件情報は主に次のような内容を指します。
- 土地面積(戸建て、土地の場合)
- 建物面積(マンションの場合は占有面積)
- 住所、部屋番号
- 築年数
- 構造
入力情報を基に不動産会社は物件の価格を計算します。
価格を算出したあと、入力者(不動産を売却したい人)の連絡先に、「当社に任せてもらえばいくらで売れますよ」と見積もり価格を提示する流れです。
査定の種類「机上査定」「訪問査定」とは
不動産の査定には以下の2種類があります。
- 机上査定(簡易査定)
- 訪問査定(実査定)
両方を上手く利用することで、より良い不動産会社を選べ、正確な売却価格を知ることができます。
不動産一括査定は、「机上査定」に含まれます。
机上査定とは
机上査定とは、入力情報や取引事例など過去のデータを基に金額を算出する方法です。
一括査定のサイトを利用する方法のほかに、不動産会社へ直接依頼する方法もあります。
机上という名前の通り、実際に物件には訪れず、会社ごとに設けたチェック項目にて入力情報を調査します。
査定価格がわかるまでの所要時間は1〜3日と、比較的時間がかからないメリットがある一方、審査基準が一律なので精度の高い価格の算出には向いていません。
入力情報が似通っている物件でも「所有者がどのように家を管理しているか」といった条件や工事の方法、建物の周辺環境によって価値が大きく異なる場合があり、机上査定では把握しきれない部分が多いからです。
当社も、一括査定サイトからのご相談を承っています。
また、ウェブサイトから直接の査定依頼も受付中ですので、栃木県での不動産売却をご検討の方はお気軽にご相談ください。
訪問査定とは
2つ目の「訪問査定」は机上査定のデメリット部分をカバーできます。
不動産会社の担当者が現地を訪れ、実際の物件を細かく調査して詳細な査定価格を出すため、正確な物件価値を知ることが可能です。
チェック項目が多いため価格の算出には1週間ほどかかりますが、依頼物件の市場における価値を売却期間や希望売却額など、所有者の売却条件も含めて割り出してくれます。
そのため、一括査定サイトで机上査定を受けたあと、希望価格に近い査定額を提示した不動産会社に訪問査定を依頼するという流れがおすすめです。
一括査定で見積もりを依頼した複数社すべてに現地に赴いてもらうのは時間がかかるため、訪問査定は多くても2〜3社に絞ったほうが良いでしょう。
査定方法については、下記のコラムでも詳しくご紹介しておりますので、あわせてご参考ください。
不動産の査定方法は?査定額の計算方法や知っておきたいポイントも
不動産の一括査定のデメリットは?メリットや解決策もご紹介
不動産一括査定は無料で利用でき、複数社からまとめて見積もりを取れるため、査定額を比較して売却相場を手軽につかめるメリットがあります。
不動産会社は直接の問い合わせも受け付けていますが、自分で探すには手間もかかるため、「必要情報を入力すれば、あとは査定結果を待つだけ」の仕組みは便利ですね。
しかしながら、一括査定には次のようなデメリットも存在します。
- 査定価格=売買価格の保証はない
- 各社で査定額が異なると、相場がわかりにくい
- 査定依頼ができるのは登録している不動産会社に限る
- 営業の電話がかかってくる可能性がある
解決策とともに、ひとつずつ確認していきましょう。
査定価格=売買価格の保証はない
一括査定の金額は、基本的に不動産会社が直接物件を買い取る「不動産買取」ではなく、不動産会社が買主(購入希望者)を探す「不動産仲介」を想定しています。
不動産仲介では、購入希望者が物件を内見し、購入意思を示した後に価格の交渉に入ります。
値下げ交渉が発生する場合もありますし、査定した時期から時間が経てば、周辺環境の変化など需要の増減も考えられるため、査定結果がそのまま売却価格になる保証がないことに注意しましょう。
各社で査定額が異なると、相場がわかりにくい
一括査定のメリットは、複数の会社にまとめて査定依頼ができる点。
複数社に依頼して、それぞれ査定価格が異なる場合、実際にどれくらいで売れるかわかりにくいですよね。
しかしこの問題は、あらかじめ自分で売却相場を調べておき、おおまかな目安を知っておけば、大きな価格のズレを防げます。
事前に、次のようなサイトで相場を調べておくのがおすすめです。
- 国土交通省:土地総合情報システム
- 国税庁:路線価図・評価倍率表
- 不動産流通機構:REINS Market Information(レインズ・マーケット・インフォメーション)
- 一般財団法人資産評価システム研究センター:全国地価マップ
上記のような情報を用いての売却相場の調べ方は、こちらのコラムで詳しく説明していますので、ぜひあわせてご覧ください。
土地の売却相場の調べ方は?価格の決まり方や高く売るコツも解説
査定依頼ができるのは登録している不動産会社に限る
一括査定サイトには、全国の不動産会社を簡単に検索できるメリットがありますが、査定依頼ができるのはサイトに登録している会社限定です。
比較的規模の小さい、特定地域の営業に強い会社は見つけにくい場合があります。
地域に特化した不動産会社は、地域への知識が豊富で、需要が低く売却の難しい土地への対応も期待できるというメリットがあります。
また、一括査定サイトでは売却を希望する物件が位置するエリアによっては、査定を受け付けてもらえないケースもあります。
人口が少なくて地価が値下がりしていたり、遠方にあるから効率が悪かったりという理由です。
そのため、複数の査定サイトを活用したり、特定の地域に特化した不動産会社には直接査定を依頼するなどの対策を行いましょう。
営業の電話がかかってくる
一括査定サイトで連絡先を入力すると「売却状況はいかがですか?」など、業者から営業の電話がかかってくる可能性があります。
最大6社程度に依頼できるため、見積もり以上に利用を考えていない場合などは、連絡への応対が面倒と感じるかもしれません。
「うちっていくらかな?」と簡易的に目安を知りたいだけなら、個人情報の入力が不要な匿名査定サイトの利用も検討してみましょう。
査定依頼をしても契約する義務はないので、売却をすぐに考えていない場合は「見積もりだけで売る気はない」など事情を話して断れば大丈夫です。
曖昧にすると「その後いかがですか」と連絡が来る可能性があります。
断りを入れてもしつこく連絡をする行為は法律で禁止されているので、そのような場合は自治体や国土交通省など、不動産会社の営業を管理する監督官庁に相談しましょう。
不動産の一括査定で失敗しないポイントも確認!
不動産の一括査定で失敗しないためには、質の高いサービスを提供するサイトを選ぶ必要があります。
信頼できるサイトを見極めるポイントとして、次の3つをチェックしましょう。
- 対応エリアが一致しているか
- 査定可能物件の種類は多いか
- サポート体制は整っているか
一括査定サイトでは、地方の特定エリアはカバーできない場合があります。
売却物件のエリアをカバーしているかと、登録している不動産会社の数も参考に確認が必要です。
査定可能な物件の種類も、チェックしたいポイント。
売却したい物件が倉庫やオフィスビル、店舗などの場合、マンションや戸建て物件よりも取扱いできる会社が限られます。
手広く様々な種類に対応できるサイトは、不動産に詳しい運営会社であり、登録不動産会社の種類が豊富と考えられます。
また、しつこい営業電話など売主に迷惑な行為を行う会社に適切な対応ができるか、サポートの質も利用者の口コミなどで調べておきましょう。
大手の不動産会社が登録しているサイトであれば、悪徳サービスの可能性は低いと言えます。
続いて、売却で失敗しないために一括査定で不動産会社を選ぶコツもご紹介します!
一括査定で不動産会社を選ぶコツ
不動産会社を選ぶ主なコツは、次の通りです。
- 選定基準を査定額の高さにしない
- 売りたい物件が得意分野に一致している
選定基準を査定額の高さにしない
高い査定額=営業力が高い不動産会社とは言い切れません。
不動産仲介には次の3つの契約形態があります。
- 一般媒介契約
- 専任媒介契約
- 専属専任媒介契約
「一般媒介契約」は売主が複数の不動産会社に仲介を依頼できますが、残りの2つの契約相手は1社のみ(専任と専属専任は、売主が自分で買主を「探せる」「探せない」の違い)。
売却活動が成功すれば仲介手数料がその会社のみに入るため、不動産会社にとって有利な契約です。
なかには、専任媒介契約を取るために、査定価格を高めに設定する会社もあります。
その場合、市場相場に見合っていないため購入希望者が見つからず、結果的に「値下げするしかない」となることも。
査定額の高さではなく、「なぜその価格になったのか」明確な理由を提示しているかを選定基準にしましょう。
ご紹介した3つの媒介契約については、下記コラムでも詳しくご紹介しております。
あわせて参考にしてみてくださいね。
不動産仲介とはどんな仕組み?流れや仲介手数料の目安などを解説!
売りたい物件が不動産会社の得意分野に一致している
不動産と一口に言っても、土地や戸建て、マンションなど複数の種類があり、不動産会社によって強みが分かれます。
地元密着型で戸建て住宅に強い会社、マンションなど投資物件の経験が豊富な会社など、それぞれです。
過去にどのような物件の売却実績があるか、売りたい物件と条件が似ているかどうかなどの確認も大切です。
不動産一括査定のデメリットを回避し賢く活用を!
不動産の一括査定とは、基本無料で複数の不動産会社にまとめて査定依頼できるウェブサービスです。
一般的に行われるのは、机上査定と訪問査定の2種類。
一括査定は机上査定に含まれます。
机上査定では入力された情報を基に不動産会社が査定し、登録された連絡先に査定価格を伝えます。
より詳しく売却価格を知りたい場合は、さらに訪問査定を依頼する流れがおすすめです。
便利な反面、一括査定にはデメリットも。
査定価格で売れる保証がないことを認識し、複数の不動産会社へ査定を依頼したり、地域に特化した不動産会社へは直接問い合わせも併用して行うと良いでしょう。
一括査定で失敗しないためには、質の高いサービスを提供しているサイトを選定し、売りたい物件に見合った不動産会社を選ぶことが大切です。
不動産の売却について、疑問や不安がある場合、お近くの不動産会社に相談するのもおすすめです。
栃木県で不動産の売却を検討している方は、栃木県・地域専門の不動産売買専門店「イエステーション」に、ぜひご相談ください。
那須塩原店 土屋 清