不動産買取で仲介手数料は必要?発生する費用も解説
こんにちは。栃木県・地域専門の不動産売買専門店「イエステーション」の土屋です。
不動産会社に不動産売却の仲介を依頼する際、不動産会社へ支払う費用として「仲介手数料」がかかります。
そのため、「不動産買取の場合も仲介手数料がかかるのだろうか」という疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回のコラムでは、不動産買取時に仲介手数料は必要なのかについてご紹介。
不動産買取で発生する費用にはどんなものがあるのかや、不動産会社を選ぶポイントについてもあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
不動産買取とは?どんなメリットがある?
不動産買取とは、物件を不動産会社に直接売却する方法です。
仲介(媒介)契約と比べるとわかりやすいので、違いを比較してみましょう。
買い手 | 売却価格 | 売却完了までの期間 | |
不動産仲介 | 一般の買い手 | 市場価格 | 3カ月~1年ほど |
不動産買取 | 不動産会社 | 市場価格の 約7~8割 |
2週間~3カ月ほど |
買い手を見つける必要がないため、下記の3ステップが基本となり、売却完了までの期間が短いのが大きな特徴といえます。
【不動産買取の基本の流れ】
- 不動産会社に査定を依頼する
- 不動産会社と売買契約を結ぶ
- 売却代金の決済、物件の引き渡しを行う
「相続税の支払いに使いたい」「離婚時の財産分与のため現金化を急いでいる」などの理由があり、「売却価格は下がってもいいからなるべくスピーディーに現金化したい」という方には、不動産買取がおすすめです。
不動産買取のメリットとしては下記のものも挙げられます。
- 広告が不要なので近所に売却の事実がバレにくい
- 基本的に「契約不適合責任」が免責となる
- 内覧など販売活動に手間や時間を取られない など
不動産売却の仲介と買取の違いや「契約不適合責任」については、こちらのコラムでも詳しく解説していますので、ぜひあわせてご参照ください。
不動産売却の仲介と買取の違いを解説!メリット・デメリットもご紹介
不動産買取で仲介手数料は発生しない!かかる費用とは
結論から先にいうと、不動産買取では仲介手数料を支払う必要はありません。
不動産買取で仲介手数料が不要な理由や、不動産買取で発生する主な費用についてもご紹介します。
不動産買取で仲介手数料が不要な理由とは?
なぜ不動産買取時には仲介手数料がかからないのでしょうか。
理由としては、仲介手数料とは「市場で買い手を探し、売買契約を無事締結したこと」に対して支払われる成功報酬だからです。
先にお伝えしたとおり、買取の買い手は不動産会社なので、仲介の手間なく売買契約を結ぶことになりますから、手数料が発生しないということですね。
仲介手数料については「不動産仲介とはどんな仕組み?流れや仲介手数料の目安などを解説!」にて詳しく解説していますので、ぜひあわせてご参照ください。
不動産買取で発生する税金・手数料
不動産買取時に仲介手数料はかかりませんが、売却に際して、税金や手数料などの費用がかかる点は、仲介時と共通しています。
【不動産買取で発生する主な費用項目】
- 印紙税
- 登録免許税
- 司法書士報酬
- 住宅ローン返済手数料
- 譲渡所得税
それぞれご紹介していきますね。
印紙税|売買契約書の発行にかかる
印紙税とは、印紙税法で定められた課税文書「不動産売買契約書」にかかる税金です。
税額は契約金額に比例して大きくなります。
また、平成26(2014)年4月1日から令和6(2024)年3月31日までの間に作成された、契約金額が10万円を超える契約書であれば、軽減措置の対象です。
契約金額 | 本則税率 | 軽減税率 |
100万円超~500万円以下 | 2,000円 | 1,000円 |
500万円超~1,000万円以下 | 1万円 | 5,000円 |
1,000万円超~5,000万円以下 | 2万円 | 1万円 |
5,000万円超~1億円以下 | 6万円 | 3万円 |
※出典(一部抜粋):国税庁「不動産売買契約書の印紙税の軽減措置」
2,000万円の物件を売る場合は、2万円(軽減税率の場合:1万円)の印紙を購入して、契約書に貼付し、消印を押す形で納税します。
登録免許税|抵当権抹消登記が必要な場合にかかる
登録免許税とは、登記手続きを行う際にかかる税金です。
売り主の負担が必要なのは一般的に、「抵当権抹消登記」を行うときですね。
抵当権抹消登記とは、住宅ローンの残債を売却代金で完済する際、金融機関による担保設定「抵当権」を解除する手続きです。
不動産1つ(1物件)につき1,000円の税額がかかり、家と土地を一括して売るなら、合計2,000円の税金を納めます。
司法書士報酬|登記手続きを依頼する場合にかかる
登記手続きは自分でも行えますが、「手間を省きたい」「平日は働いていて法務局に申請に行けない」といった場合は、司法書士に依頼したほうがスムーズでしょう。
抵当権抹消登記の申請を依頼する場合、報酬の相場は1〜2万円程度です。
住宅ローン返済手数料|一括返済時にかかる
売却不動産に住宅ローンが残っている場合は、繰り上げ返済の手続きのため、金融機関の事務手数料がかかります。
金額は各金融機関で異なり、無料の場合もありますが、有料の場合は5,000円〜3万円程度が目安です。
譲渡所得税|売却益が発生した場合にかかる
建物や土地を売却して利益「譲渡所得」が出た場合は、譲渡所得税という税金がかかります。
譲渡所得とは、売却代金から、物件の取得にかかった費用や、売却にかかった費用を差し引いた残りの金額です。
注意点として、譲渡所得に一定の税率を乗じて税額を計算し、翌年2月16日から3月15日の間に確定申告する必要があります。
譲渡所得税の計算方法や、確定申告についてはこちらのコラムで詳しく解説しています。
不動産売却益とは?計算方法や課される税金も確認!節税する方法も
不動産売却で確定申告は必要?手続きの流れや必要書類など解説!
不動産買取で不動産会社を選ぶポイント
不動産買取を行う際は、不動産会社選びがとても重要になります。
不動産会社の選び方のポイントは次のとおりです。
- 査定価格が高い
- 売りたい物件のある地域情報に詳しい
- 売りたい物件の類似物件を得意としている
- 買取実績が豊富である
不動産買取の場合、「不動産会社が提示した査定額=買取額」となる可能性が大きいです。
一括査定サービスなどを活用して複数社に査定を依頼し、査定額を比較すると良いでしょう。
査定依頼先を絞り込む際には、売りたい物件の地域情報に精通していて、類似物件の売買を得意としている、買取実績が多い不動産会社を選ぶのがおすすめです。
地域密着型の不動産会社であれば、買取(下取り)してからの販売ルートや高く売るノウハウを持っている可能性が高いため、査定額も高額になる期待が持てるでしょう。
不動産買取時には仲介手数料はかからない
不動産買取とは、買い手探しを依頼する「仲介」と異なり、直接不動産会社に買い取ってもらう方法であるため、仲介手数料はかかりません。
不動産買取だと仲介手数料の負担がないほか、不動産会社が買い手なので不動産仲介のように広告を使って買い手を募集する販売活動などが不要となります。
不動産買取は売却の期間が短く、ご近所に売却がバレにくいといったメリットがあることも知っておきましょう。
不動産買取の場合、仲介手数料は不要ですが、売却にかかる費用は仲介と共通しています。
印紙税や登録免許税といった税金や、売却益発生時には譲渡所得税などの税金がかかりますし、司法書士への依頼料、住宅ローンの一括返済手数料が必要な場合もあります。
不動産買取の場合は査定額=買取金額となるケースが多いため、査定は複数社に依頼し、査定額を比較することをおすすめいたします。
栃木県で不動産の売却を検討している方は、栃木県・地域専門の不動産売買専門店「イエステーション」に、ぜひご相談ください。
那須塩原店 土屋 清