お金のこと

マンション売却時に管理費精算はできる?修繕積立金についても解説

こんにちは。栃木県・地域専門の不動産売買専門店「イエステーション」の小川です。

 

マンションの売却をご検討中の場合、「支払い済みの管理費や修繕積立金は精算できるのだろうか」と気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

結論から先にいいますと、引き渡し後の管理費などは「清算金」として買い主から支払ってもらうことが可能です。

 

今回のコラムでは、マンション売却時における管理費清算について解説します。

売却に際して必要な手続きもあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

管理費

 

 

まずは管理費と修繕積立金についておさらい

マンション売却時の管理費清算について解説する前に、まずは「管理費」と「修繕積立金」についておさらいしておきましょう。

 

管理費とは

管理費とは、マンションの共有部分を住み心地の良いものに保つための費用です。

 

清掃や設備の点検、マンション管理組合の運営、管理人の人件費など、マンションを維持管理するにあたって必要なお金であり、管理組合の財産として運用されます。

 

修繕積立金とは

修繕積立金とは、およそ12~15年周期で行われるマンションの大規模修繕工事など、建物のメンテナンスを実施するためのお金です。

 

外壁や屋上などの修繕、給排水設備のメンテナンスなど、経年劣化や自然災害時の修繕・改修工事には、高額な費用を要します。

 

一括で支払うとなると、入居者には重い負担になりかねません。

 

そこで、あらかじめ修繕計画を立てて費用を概算し、修繕積立金として月ごとに積み立てておくことで、必要なときに用立てられるようにしています。

 

物件を引き渡すまでは管理費・修繕積立金は売り主が負担する

管理費・修繕積立金はどちらも、入居者(マンションの所有者)が月々に支払う費用です。

 

買い主と不動産売買契約を結んで売却が決まっても、物件を引き渡すまでは売り主側が負担します。

 

物件に住んでいるかは関係ありません。

 

新居に引越しをした場合でも、売却物件の決済と物件の所有権移転が完了していない限り、支払い義務がある点にご注意ください。

 

 

マンション売却時に管理費精算はできる?

マンションの管理費や修繕積立金は、翌月の分を前月に支払います。

 

支払い義務はマンションの所有者が負うものですから、売却が6月の中ごろに完了した場合は、厳密には「6月後半の管理費は売り主が支払う必要はない」ということになります。

 

しかし、日常の管理資金として使用されているため支払い済みの管理費は戻りません。

 

引き渡し後の管理費などは「清算金」として受け取れる

支払い済みの管理費は戻ってきませんが、すでに支払い済みの管理費などに関しては、引き渡し後に買い主に清算してもらうことが可能です。

 

管理費・修繕積立金のほか、固定資産税や都市計画税といった税金も、売り主が先払いした引き渡し後の費用については、買い主が「清算金」として支払うのが一般的です。

 

管理費・修繕積立金は前払いした1カ月分から、固定資産税などの税金は年払いした(あるいは分割支払いで負担した)分から、引き渡し後の買い主の負担分が日割り計算されます。

 

例えば、6月分の管理費(4万5,000円)を支払い済みで、引き渡しが6月11日に行われたとしましょう。

 

売り主と買い主の負担の割合は下記の通りとなり、清算金として3万円請求できます。

  • 売り主負担(6月1日~10日の10日分):1万5,000円
  • 買い主負担(6月11日~30日の20日分):3万円

 

清算金は、売却代金の決済日に支払われます。

 

具体的なマンション売却の流れは、「マンション売却の流れを解説!注意点や売却にかかる費用も」で詳しく解説していますので、ぜひあわせて参考にしてください。

 

なお、固定資産税など税金については、1月1日と4月1日のいずれを起算日にするのか、地域や不動産会社によって異なります。

 

買い主との間で話し合い、具体的な計算方法など合意内容を契約書に記載しておくと、トラブル回避につながるでしょう。

 

ちなみに、管理費・修繕積立金の清算金は固定資産税など税金に比べて少額なケースも多く、購入のお礼として売り主が負担する(清算金を不要とする)場合もあります。

 

引き渡し前の管理費・修繕積立金は戻ってこない

注意点として、マンション売却後に、引き渡し前の費用分が返還されることはありません。

 

先にお伝えした通り、管理費や修繕積立金は、マンション所有者個人の利益ではなく、マンション住人全体の快適な住環境の維持管理のための、管理組合の財産として運用されるお金だからです。

 

入居中に大規模修繕工事が実施されていない場合でも、支払い分は戻らない点を押さえておきましょう。

 

 

マンション売却時は届出を忘れずに

管理費等について、マンション売却時には次の2つの注意点があります。

  • 売却が決まった際に、管理組合(管理会社)へ売却が成立したことの報告をする
  • 無事決済・引き渡しが完了したら、「資格喪失届」の届け出を行う

 

理由は、売却後に管理費などの請求をされないためです。

 

マンションの所有者は管理組合の一員であり、売却に際してその資格を喪失し、買い主が新たな組合員になります。

 

所有者が替わったことを届け出ておかないと、管理組合側としてはまだ、売り主が所有者であると認識したまま、管理費などの請求をしてしまうのです。

 

自動的に引き落としされてしまった場合、払い戻し作業の手間がかかりますし、手続きをする管理組合側にも迷惑をかけてしまうでしょう。

 

売却が決まった際に報告し、資格喪失届など必要書類について事前に確認しておくと、決済・引き渡し後に届け出する際、手続きがスムーズに進みます。

 

 

管理費を滞納しているマンションは売却できる?

滞納

管理費を滞納しているマンションでも、売却自体は可能です。

 

ただし、滞納があるマンションは買い手へのイメージが良くありません。

法律上、未納分の債務は新たな所有者である買い主が引き継ぐことになるからです。

 

買い主は滞納分の金額を売り主に請求できますが、「売り主が払わなかったら?」と考える買い手もなかにはいるでしょう。

 

トラブルにつながる印象から、買い手が付きにくくなる恐れがあります。

 

売れない期間が長くなると、価格を下げざるを得なくなる場合もあるでしょう。

 

とはいえ、滞納の事実を隠して売ると、「滞納があると知っていたら買わなかった」などとして、損害賠償を求められる可能性も。

 

滞納したまま売り出しても、結局は滞納分を売却代金から清算することが一般的ですので、可能であるなら、きちんと滞納を解消してから売り出すことをおすすめします。

 

管理費滞納中のマンションの売却を検討されている場合は、「管理費滞納中のマンションは売却可能?滞納時の対処法も解説」で詳しく対処法を解説していますので、ぜひあわせてご参照ください。

 

 

マンション売却時には引き渡し前の管理費などの清算が可能

マンションの管理費・修繕積立金について、引き渡し前の支払い分は返還されません。

 

しかし、買い主への引き渡し以後の金額は、前払いした1カ月分のうち、引き渡し後の日数分を日割り計算した清算金を、買い主に請求できます。

 

固定資産税や都市計画税も同様で、年払い(あるいは分割払い)の支払い済み金額からの計算になります。

 

注意点として、売却が決まったら管理組合に報告し、決済・引き渡し後には「資格喪失届」を届け出ましょう。

忘れてしまうと、引き渡し後も請求・引き落としが行われてしまい、払い戻しの手間がかかるからです。

 

滞納中の売却は、買い手が付きにくい恐れがあるので、可能であるなら滞納を解消してから売り出すことをおすすめします。

 

栃木県で不動産の売却を検討している方は、栃木県・地域専門の不動産売買専門店「イエステーション」に、ぜひご相談ください。

 

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