亡くなった親の家を売る流れや注意点を解説!かかる税金も知ろう
こんにちは!栃木県・地域専門の不動産売買専門店「イエステーション」の増渕です。
「親が亡くなって家を相続したけど、使わないので売りたい」
今回はそんな場合の流れや注意点を解説します。
亡くなった親の家を売るときには、少しでもスムーズに、そして少しでも費用を抑えて進めたいものですよね。
相続時の注意点から、売却のために必要な手続き、売却によって発生する税金についてもお伝えします。
亡くなった親の家を売るには?まずは相続の方法や注意点を確認
亡くなった親の家を売るために、まずはどのように相続するかについて確認しましょう。
相続の方法は3つ。
- 遺言による相続
- 法定相続分による相続
- 遺産分割協議による相続
まずは、遺言書がないか探してみましょう。
相続についての遺言が残っていれば、遺言に従って相続します。
遺言がない場合や、遺言に同意できない場合は相続人全員による話し合い「遺産分割協議」によって分け方を決めます。
法律で決められている「法定相続分」によって分ける方法もあるでしょう。
遺産が現金や預貯金だけなら、1円単位で分割できるので単純ですが、不動産となるとそうもいきません。
不動産の場合は下記の4つの分割方法があります。
それぞれの特徴と注意点を確認しましょう。
①現物分割
不動産をそのままの形で相続する方法です。
特定の相続人が1人で相続したり、土地の場合は相続割合分をそれぞれ分筆して相続したりする方法です。
相続財産が建物しかない場合、公平に相続できないケースがあります。
②代償分割
特定の相続人が不動産をそのまま相続する代わりに、ほかの相続人に対して同価値のほかのものを相続したり、相続分に応じた金銭を支払ったりする方法です。
相続財産が不動産しかない場合、不動産を相続した人がほかの相続人に金銭で代償しなくてはいけません。
③換価分割
不動産自体は分割せずに共有のまま売却し、その売却金を分割する方法です。
現金にすれば1円単位で公平に分割できるというメリットがありますが、共有のまま売却するのは全員の同意が必要となり手続きが煩雑です。
④共有分割
各相続人の持分を決めて、共有で相続する方法です。
相続後に売却などを検討する場合は、相続人全員の同意が必要となるので手続きが煩雑です。
亡くなった親の家を売る前にしておくべきこと
相続や分割の方法が決まったら、いよいよ売却の準備に入ります。
亡くなった親の家を売るためには、事前に下記の作業や確認が必要です。
相続登記をする
亡くなった親名義のままの家は売却できません。
相続登記の手続きをして、所有権の名義変更をしておきましょう。
不動産の住所を管轄する法務局で手続きを行います。
家の片付けを行う
遺品整理、不用品整理を行い、家の中は空っぽにしておきましょう。
遺品整理は意外と時間がかかりますので、業者に依頼するのもひとつの方法です。
不用品を運び出せば家の掃除もしやすく、家をきれいにしておけば売却しやすくなります。
家を購入したときの売買契約書を探す
この家を購入した際の売買契約書や建築時の請負確認書など、購入時の費用がわかる資料を探しましょう。
隣家との境界を確認する
一戸建ての売却では隣家の敷地との境界を明確にしなくてはいけません。
「確定測量図」または「筆界確認書」といった書類がないか探してみましょう。
境界が未確定の場合は、測量を行って確定します。
親の家を高く売る方法と、かかる税金についても知っておこう
亡くなった親の家を売るときには、できるだけスムーズに高く売りたいですよね。
そのためには、販売力が高く信頼できる不動産会社に依頼することが大切。
同様の物件やエリアで販売実績が多い不動産会社を中心に、査定依頼をしてみましょう。
不動産会社にも得意分野がありますので、複数の不動産会社の査定額を比較して検討してみてくださいね。
亡くなった親の家を売るときにかかる可能性のある2つの税金
①相続税
遺産を相続すると、その遺産の額によっては相続税が発生する可能性があります。
相続税の税率は、相続額によって10~55%とかなり高額です。
ただし相続税は必ず発生するものではなく、相続人数に応じた基礎控除や取得額に応じた控除があり、これを超える相続にのみ課税されます。
- 基礎控除額=3,000万円+法定相続人数 × 600万円
例えば法定相続人が3人の場合、基礎控除額は4,800万円。
遺産の総額が4,800万円以下であれば、相続税はかかりません。
そのほかにも取得額に応じた控除や、配偶者や未成年など立場に応じた控除があります。
②譲渡所得税
不動産を売却して利益が出た場合、その利益に対して譲渡所得税がかかります。
利益とは単純な売却代金ではなく、売却代金からその不動産を取得するときにかかった費用「取得費」、売却するために罹った費用「譲渡費用」を差し引いて残った部分です。
相続した不動産を売却した場合は、相続税を取得費に含めることができます(※一定の条件あり)。
譲渡所得税額は不動産の所有期間によって異なります。
親の所有期間ではなく、相続人が相続してから売却するまでの期間で計算されます。
- 短期譲渡所得税(5年以内):39.63%(所得税30%+住民税9%)
- 長期譲渡所得税(5年超):20.315%(所得税15%+住民税5%)
※2027年までは復興特別所得税が加算されます
また、亡くなった親の家を相続して売る場合、一定の条件を満たせば、譲渡所得から3,000万円を控除できる特別控除が適用できます。
相続空き家の3,000万円の特別控除 適用要件
- 相続直前に被相続人が1人で居住
- 1981年5月31日以前に建築
- 譲渡価格が1億円以下
- 現行の耐震基準に適合
- 相続から譲渡の時まで事業、貸付に使用していない
- 相続開始から3年を経過する日が属する年末までに売却
- 2023年12月31日までに売却
譲渡所得から3,000万円を控除できれば、多くのケースで譲渡所得は0円になり、譲渡所得税はかからないでしょう。
亡くなった親の家を売る際の流れを確認。税金も知っておこう
亡くなった親の家を売るときには、まず相続の方法や遺産分割方法に注意。
共有で相続するなど、遺産分割の方法によっては売却の手続きが煩雑になってしまいます。
売却前には相続登記をしたり隣家との境界を確認したりする必要もあるので、忘れずに!
また、相続した家を売却するときには相続税や譲渡所得税がかかる場合も。
特別控除などを上手に使って税金を少しでも抑えましょう。
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本店 増渕 幹詞
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