不動産売却でライフラインを解約するタイミングはいつ?解約手順も確認!
こんにちは。栃木県・地域専門の不動産売買専門店「イエステーション」の小川です。
不動産売却を検討中の場合、「ライフラインはいつ解約すれば良いのだろう」と実施のタイミングを心配されている方もいるのではないでしょうか。
「事前に解約の手続き方法を知りたい」と、気にされている場合もあるかもしれませんね。
そこで今回は、不動産売却でライフラインを解約するタイミングを解説します。
手順や注意点もご紹介しますので、ぜひあわせて参考にしてください。
不動産売却時のライフラインの解約タイミングはいつ?
ライフラインとは、生活を維持するために必要不可欠な、電気・ガス・水道などのことを指します。
不動産を売却する際、ライフラインの解約のタイミングは、電気と水道は「物件の引き渡しの直前」、ガスは「使わなくなった時点」がおすすめです。
そもそも物件の引き渡しとは、売却代金を受け取ったあと、売却物件の名義を買い主へと変更して、名実ともに物件を買い主に渡すことです。
売却の流れの、最終ステップです。
【一般的な仲介(媒介)における売却の流れ】
- 物件の査定を依頼する
- 不動産会社と媒介契約を結ぶ
- 広告や内覧など販売活動を行う
- 買い主と売買契約を結ぶ
- 売却代金の決済・物件の引き渡しを行う
※引越しのタイミングも気になる、という方は「家を売却する際、引っ越しのタイミングはいつ?手続きや費用もご紹介」もぜひご覧ください。
電気と水道の解約を「物件の引き渡し直前」に行うのがおすすめの理由としては、早く解約してしまうと販売活動がうまくいかず、売却がスムーズに進まない可能性があるからです。
ライフラインの解約のタイミングが早すぎると販売活動にどんな影響がある?
不動産売却時にライフラインの解約が早すぎると、販売活動に支障をきたす可能性があります。
特に気を付けたいのは、電気と水道の解約です。
まず、電気がつかないと内覧で物件のアピールがしづらくなります。
内覧は購入希望者が直接物件を見て、購入判断の決め手とするたいへん重要なステップです。
天気が悪い日や夕方以降、部屋が暗くなる時間帯に内覧する場合もあるため、照明が利用できないと内装が見づらく、物件のアピールが不十分になるでしょう。
また、夏場や冬場に冷暖房を使えないと、暑さ・寒さで内覧に集中できない場合も想定されます。
水道に関しては、空き家の管理の上で問題が発生する恐れがあります。
通水がないと、排水管のフタの役割を担う「排水トラップ」の水が蒸発し、部屋に下水の嫌なにおいが上がってきます。
長く通水が途絶えると、水道管内に錆が発生して腐食につながり、水漏れの原因となる場合も。
においがあると内覧者の印象が良くありませんし、水漏れは家の傷みを進めるため、売却金額に影響する可能性もあります。
また、印象アップのために掃除をしたくても、水道が使用できないと不便なことがあるかもしれません。
なお、ガスについては、家を空けるタイミングなど、売り主の生活に使わなくなった際に解約して問題ありません。
いずれにしても、引き渡し後に買い主がスムーズに新規契約できるよう、引き渡しの前日には解約を完了しておきましょう。
不動産売却時にライフラインを解約する手順は?
不動産売却時のライフラインの解約リミットは、引き渡しの前日です。
先にお伝えしたとおり、電気や水道は引き渡しの直前までに、ガスは売り主が生活で必要なくなったタイミングでの解約をおすすめします。
具体的な日数としては、引き渡しの1週間前までに手続きを始めましょう。
ただし、3~4月の引越しの繁忙期には手続きをすぐに受け付けてもらえない、という可能性もあるため、ギリギリにスケジュールを立てるのは避けたほうが無難です。
では、電気・水道・ガスの解約手順を確認していきましょう。
電気の解約手順
電気の解約は、電話や契約中の電力会社のホームページで申し込み可能です。
契約者名や住所・連絡先のほか、お客様番号が必要になるので、毎月の「電気ご使用量のお知らせ(検針票)」か、電力会社のマイページなどで確認しておきましょう。
【申し込み時に用意しておく主な情報】
- お客様番号
- 契約者氏名
- 契約者の現住所
- 電気使用停止希望日
停止手続きに際して、電気メーターが屋外にあればスタッフが外から操作できるので、立会いは不要です。
解約日に自分でブレーカーを落とせば完了します。
使用している電気メーターの種類によっては操作方法が異なるので、退去時に必要な手順を電力会社に確認しておきましょう。
ただし、メーターが室内にあったり、オートロックマンションなどの屋内にあったりする場合は立会いが必要になるケースもあります。
水道の解約手順
水道の解約は、管轄の水道局にインターネットや電話、郵送、ファックスにて申し込みます。
水道を使っていなくても基本料金がかかるため、忘れずに解約しましょう。
申し込み時には、お客様番号や給水番号が必要です。
「水道・下水道使用料のお知らせ」や領収書に記載されているので、事前に確認しておきましょう。
【申し込み時に用意しておく主な情報】
- お客様番号
- 契約者氏名
- 契約者の現住所
- 水道の使用停止希望日
水道の使用停止には、室内の蛇口を締めておくだけで、基本的には立会いは不要です。
ガスの解約手順
ガスの解約は、契約中のガス会社に電話やホームページで申し込みます。
お客様番号が必要になるので、あらかじめ検針票にて確認しておきましょう。
【申し込み時に用意しておく主な情報】
- お客様番号
- 契約者氏名
- 契約者の現住所
- ガスの閉栓希望日
基本的には立会いは不要ですが、電気の解約と同じく、オートロック内にガスメーターがあるなど外部からスタッフが作業できない場合は必要になるケースもあります。
ガスの停止後は、忘れずガス栓を締めておきましょう。
なお、ガスコンロなど周辺機器を外して新居に持っていく際は、買い主にその旨を伝えておくと「内覧時にあったガスコンロがない」などのトラブルを回避しやすくなります。
不動産売却時にライフラインの名義を買い主に変更しても良い?
ライフラインの契約は名義変更が可能です。
そのため、「買い主にとっても電気や水道は必要なのだから、解約せずに名義だけ変更すればいいのでは?」という疑問が浮かぶかもしれません。
しかし、結論からいえば、解約せずに名義変更するのは止めたほうが良いでしょう。
手続きに手間がかかりますし、トラブルを生む可能性すらあるからです。
そもそも買い主が、売り主の契約したライフライン会社と契約したいとは限りません。
名義変更には双方の同意が必要ですし、「違う会社と契約したい」となれば手続きは面倒になるでしょう。
また、料金の支払いは契約の名義人に請求される点も注意が必要です。
不動産売却における費用負担は、物件の引き渡し以前は売り主に、引き渡し後は買い主にあるのが一般的ですが、名義変更のタイミングによっては引き渡し以前の負担分も買い主に請求される場合があります。
費用清算などトラブルになる恐れがあるため、売り主側で解約しておき、新規契約は買い主側で行なってもらうほうが無難です。
不動産売却時のライフラインの解約は物件引き渡しの直前がおすすめ
不動産売却時のライフラインの解約は、ガスは空き家にするタイミングで閉栓して問題ありませんが、電気や水道は物件の引き渡し直前に解約することをおすすめします。
早すぎる解約は、不動産売却の販売活動に支障をきたす恐れがあるからです。
電気が使用できないと内覧時に物件の魅力を伝えにくくなりますし、通水がないと掃除に不便なだけでなく、排水トラップの水が蒸発して嫌なにおいが部屋に上がってくる可能性があります。
引き渡し時にはライフラインの解約を完了するために、引き渡しの1週間前には手続きをはじめましょう。
解約せずに名義変更を行うのは、手間もかかりますし、トラブルの原因になりかねないため、避けることをおすすめします。
栃木県で不動産の売却を検討している方は、栃木県・地域専門の不動産売買専門店「イエステーション」に、ぜひご相談ください。